問題は、互いの描く理想が異なっていることに気付かないケースです。
例えば、夫が当たり前のように駅近の物件を探しているのに、妻は駅から多少遠くても日当たりのいい家を望んでいる....そんなすれ違いがあれば、土地探しから家づくりが難航してしまいますよね。

家づくりが円滑に進むよう、事前に家族会議で意見を取りまとめることがおすすめです。
そうすることで、家が完成したときに家族全員の満足度もより高くなるはずです。
理想の家を円滑に建てるために、家族会議を積極的に活用するとよいでしょう。

相手の主張が理解できないときもありますよね。
しかし、納得できないからといって否定してしまっては、家族会議が進まなくなります。
家づくりに正解はありません。
理解しがたいこだわりだったとしても、相手の希望をまずは受け入れることが大切です。
忍耐強く話を聞いてみると、意外に納得できる理由が出てくるかもしれません。

子供が小さいうちは、「どうせわからないから」などと考えてしまいがちです。
しかし、子供にとってはこれから育っていく環境であり、成長して巣立ったとしても実家であることに変わりありません。
ぜひ、子供も家族会議に参加してもらい、どんな家に住みたいのか、何が必要なのか聞いてみるとよいでしょう。

考え方が正反対でどうしても妥協点が見つからないときは、希望を「見える化」して、客観的に判断できるようにしてみましょう。
リビングの位置が決まらない場合は、家全体の間取りを考え、他の部屋とのバランスや動線から良し悪しを判断するなどの方法があります。

実物を見るのも「見える化」のひとつです。
キッチンや洗面所、バスルームなどの設備で対立したとき、机上の話し合いだけでは平行線になってしまいます。
完成見学会やモデルルームで使い勝手や見た目を確認しつつ、複数の商品と比較すると、自然と話し合いが進むでしょう。

場合によっては、意見が衝突してケンカになってしまう時もあるかと思います。
家族だけでは冷静になれないときは、工務店やハウスメーカーの営業担当や親などの第三者を交えて話すと気持ちが切り替わるかもしれません。

・駅までの距離や通勤時間などの利便性
・スーパーや病院などの生活インフラ
・学校区や公園などの子育て環境

・家づくりの総予算
・太陽光発電やキッチンなどの設備、仕様にかける費用
・頭金の設定金額
・金利や金融機関の選択、返済年数など住宅ローン関連

・リビングの位置、広さ
・部屋数、階数
・壁紙や家具の趣味

そのほかにも、「間取りも予算も全部妻に丸投げ」「興味のある部分は勝手に全部決めて、あとは放置」など家づくりに対する姿勢に不満を感じることもあるようです。
家づくりに対して無関心にならないよう、家族会議でうまく興味を引き出してみるとよいでしょう。

たとえ、ことごとく意見が合わなかったとしても、家族会議で優先順位を書き出しておけば「譲れる・譲れない」の線引きができるので、お互いの妥協点を探ることができます。
優先順位が一番のものだけはお互いに譲るようにすれば、気持ちよく話し合いができるかもしれません。